先日、美術館の大ホールを貸し切り、
非公開で舞踏家:竹内空豆さんとの舞踏撮影を実施。
ウタマロ作成の映像を壁面いっぱいに投影し
空豆さんが即興で踊るスタイル。
今日は動画撮影に並行して行った
静止画像の一部を、詩文と共に披露いたします。
音源:ドビッシー「沈める寺」
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白い衣装で登場。
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私が捉えたいのは、
ダンサーの姿そのものではない。
色彩と空間とダンサーが創り出す
異次元世界を捉えたい。
彼の舞踏には、いわゆる
「意図」や「祈り」や「目的」はない。
ただ、その瞬間にボディが突き動かされるままを動く。
彼の意識は三次元に存在している個を脱し、
違う次元へとワープする。
そこには「時間」はない。
「大地」もない。
「生・死」もない。
あるのは個を超えた無限の感触。
流動化したと思えば・・・
凝縮して一体化する。
一体化しても、
そこに「意図」は生まれていない。
ただその遼遠(りょうえん)の次元を進み・・・
瞬間のパッションのままを遊び、
乱舞し、
狂喜の中に浸る。
次元と粒子は混在し、
存在は溶解する。
ある意味それは・・・
存在の究極の至福でもある。
内部衝動にゆだね、
ただひたすら沸騰できることは、
創造主が与えた恩寵なのかもしれない。
ああ、我をなくした恍惚よ。
この歓喜を観よ。
”存在”をなくした我を観よ。
ここに居るが、
どこにもいない。
熱狂だけが在る、
この洸洋(こうよう)を感じよ。
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以上です。
映像はこちらにございます。
ぜひどうぞ。
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《番外編:舞台裏》