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この絵本ご存知でしょうか?
自分が犠牲になるつもりで、
やまんばが住む山頂へ一人で向かった
「あかざばんば」というばあさま。
意外にもやまんばはおおらかで
ばあさまが食われるようなことはなかった。
あかざばんばが村へ帰る日、
やまんばは錦をみやげにくれる。
その錦の不思議なことよ。
村人に分けてやっても、
翌日には元通り。
永久不滅の錦であった。
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私たちは
自分のものを人に与えると、
自分の持ち分が減ってしまうと感じています。
でも、
精神的なもの・・・
思いやり、慈しみ、創造的アイディア、
穏やかさ、優しさ、賢さ、勇気・・・
これら形のないものは
いくら誰かに与えても
なくなるものではないようです。
私たちが肉体のみの存在ではなく、
魂の存在だと、多くの人が認識する
時代が来ました。
魂は永久不滅のものであり、
精神的なものの源泉はそこにあると
私には思えます。
汲んでも汲んでも湧き出す泉のように・・・。
まるで…やまんばのくれた錦のように。
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すばらしい本に感謝 (*゚ー゚*)
「やまんばのにしき」 ポプラ社
文 まつたに みよこ さん
絵 せがわ やすお さん
1967年 初版