izumiutamaro’s blog

泉ウタマロの新しいブログです。よろしくお願い申し上げます。

物語:火星の学校

彼が地球から火星に転校してきて早くも3年がたちました。
そろそろ進学試験の時期です。

地球でも優秀な生徒だった彼は、
ここでも努力を惜しみませんでした。
「意地でもトップであの一流大学に合格してやる!」


photo:01



彼は猛勉強を続けます。
「あのタコ野郎どもに負けてたまるか!」
・・・火星人たちはどうにもタコに似ておりました。
ニョロロン ニョロロン。。。
いつもタコ躍りを踊っています。

******

そして火星星立センター試験の一次・二次を通過し
いよいよ発表の日となりました。

ここ火星ではすべての生徒の成績が一位から発表されます。
彼はもちろんその上位を探しました。
ところが名前がありません。
いったいどうしたことでしょう。

焦る気持ちを抑えて数百人分の順位を見ます。
そして・・・とうとう見つけました。

が!!!!


photo:05



なんと最下位ではありませんか!!

彼は呆然と立ち尽くします。
納得できない想いがグラグラ湧いて噴火します。
とうとう彼は試験管に詰め寄りました。

すると大ダコ入道センター長は言いました。

「君ノ言イ分ヨクワカル。ダケドネ ヨーク考エテ。
君ハ ハイレベルノ大学ニ合格シ、
サラナル学習ノ必要アルト 感ジテイルネ。
”学バナケレバナラナイ” ト思ッテイルヨ」

その説明を彼はイライラして聞いています。

タコおやじ先生は続けます。
「火星人生徒ヲ見テゴラン。
”学バナケレバナラナイ。ボクタチ未熟者ダカラ”・・・
ソンナフウニハ誰モ感ジテイナインダ。

・・・ソノ結果。ドチラガ優秀ナ生徒カネ?
学ブ必要ノナイ者ト、学バナクテハナラナイ生徒。
ドチラニ高得点ヲ与エルベキカ・・・。
ヨーク考エテミテクレタマエ」
ニョロロン ニョロロン・・・。


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タコ先生は足をからませながら去りました。
そこには呆然と立ち尽くしている、元地球人生徒が残されました。
彼は自分の概念がガラガラ崩れてゆくのを聞いています。

そして、思わず踊っていました。
ニョロロン ニョロロン ニョロロンロン!!


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