ある男が大事そうに箱を抱えていました。
「この中には俺の大事な願いがたくさん詰めてある。
俺は絶対にあきらめないんだ。
なにがあろうと、絶対に手放さないぞ!」
そうして何年もたちましたが、
願いはいっこうに叶いません。
ますます男はしっかりと箱を抱きしめ、
顔をしかめておりました。
それを見て創造主が言いました。
「その箱をこちらへ渡しなさい。
私が願いを叶えてやろう」
ところが男は背をむけ言いました。
「嫌だね。俺の大事な願いの箱さ。
手放すなんてまっぴらだ」
それでも創造主は続けます。
「私が叶えてやろうと言っているのに」
男はますます箱を抱きしめ言いました。
「この願いが叶うまで、なにがなんでも手放さないって
決めたのさ!!」
とうとう創造主は言いました。
「わかりましたよ。
気が済むまでそうしていなさい。
でも、箱の中身は未来永劫「願い」でしょう。
いつまでも、いつまでも・・・」
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・・・・・・大きな願いほど、
大事に抱きしめて暖めて・・・
そしてなかなか叶わないのですよね。
「手放す」って難しい。
うん。
(-""-;)