izumiutamaro’s blog

泉ウタマロの新しいブログです。よろしくお願い申し上げます。

クヨクヨ虫と、カメムシ4(最終回)

ダンディで、モテモテだったカメムシは完璧な世界を去り、
心の中の白い階段を下りてゆきました。

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この物語には1~3がございます。
1 http://ameblo.jp/izumiutamaro/entry-11657111258.html
2 http://ameblo.jp/izumiutamaro/entry-11662028217.html
3 http://ameblo.jp/izumiutamaro/entry-11668102228.html
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「今の俺に足りないものってなんだろう?」
カメムシは自問自答を繰り返します。

:::::一つ階段を下りました::::

「俺に足りないものなど、なかったはずだ」

:::::また一つ階段を下りました:::::

「俺は完璧だったはずだ!!なのになぜ・・・」
「〇ータヒーリングでもこんなに深い掘り下げなかったな」
以前カメムシはセミナーフリークだったのです。


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やがて心の底につきました。
やっぱり白くて何もない場所でした。

孤独と自分だけが向き合います。
その時・・・カメムシは悟ったのです。

「そうか・・・あの完璧な世界で俺に足りなかったのは”悩み”さ!
そうか・・・そうだったんだ!!
そうとわかれば・・・」

カメムシは大声で叫びました。
「悩み、プリーーーーーーズ!!」

すると白い小さな扉が現れました。
新しい、別次元への入り口です。


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その扉を通った時、カメムシはとんでもないことに気がつきました。
全身が強烈な匂いを発しているのです!

・・・そうです。
カメムシは以前よりバージョンアップした、
世界最強のカメムシでした。

運悪く通りかかったアリもコオロギも、
トカゲもミミズも、白目をむいて失神しました。

「俺・・・また嫌われ者に戻ったな」
カメムシは一人つぶやきます。

ふと見ると、葉っぱの陰にあのクヨクヨ虫がおりました。
やっぱりクヨクヨ悩んでいます。

「よお!久しぶり、なんかまた悩みごとか?」
カメムシが近づいて訊きました。

「だって、アタイ・・・この前書いた短編ボツなんだもん」
クヨクヨ虫はうつむきかげんに言いました。

「元気出せって、この世界の外にはな、
悩みがないっつー、かわいそーな連中がごまんといるんだ!」
カメムシは妙に元気がありました。

「でも・・・アタイ・・・第四話が・・・」
クヨクヨ虫はクヨクヨ、クヨクヨ泣いています。

「お前さ・・・悩みがあるって幸いなんだぞ!」
カメムシは力強く説得します。

「だからな、俺たちサイコーに幸せ者さ!!
そうだ!俺・・・”お悩み満喫セミナー” 開設するぜ!」

「一日コースで7万円。二日コースで13万円!
泊りがけの3日コースで24万!どーだいお得だろ?」

クヨクヨ虫はあっけにとられて聞いています。

カメムシは意気揚々と続けます。
「お前、友達連れてこいよな。
二人連れで10%サービスだ。1週間限りのキャンペーンだぜ」

クヨクヨ虫はそーっとそこを去りました。

けれども夢中なカメムシは、全くそれに気づきません。
いよいよ大声になりました。

「メルマガ配信するからな。お前もアドレス教えろよ」

カメムシは一人演説を続けます。
「そうだな・・・セミナータイトルは ”お悩みの、完全堪能カメムシセミナー!!”
”あなたもご自分のお悩みにおぼれてみませんか?”
どーだい、人気沸騰しそうだろう?!」

カメムシは腰に手を当てて大声で笑いながら言いました。
「お悩みばんざい!セミナーばんざい!
ハハハハハ!ハハハハハ!」

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以上でこの物語はおわりです。
ほんとーにバカキャラですみません。
(-""-;) 

 長い物語にお付き合い頂き感謝。
(*゚ー゚*)
*クヨクヨ虫が言っている「短編がボツ」とは
11月6日の記事をご覧ください。
( ̄ー ̄; はぁ。

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ルナが朗読レッスン邪魔するよ~。
(-""-;)