この物語には前編がございます。
http://ameblo.jp/izumiutamaro/entry-11722634505.html
************
こちらのろうそくは、あちらのろうそくと、
そのりっぱな仕事ぶりが気になってしかたありませんでした。
::::::::::::
クリスマスが近づきました。
ろうそくの灯りのもとに、
家族、友達、恋人どうしがやってきます。
お客たちはそれぞれ笑いさざめき、
気持ちを共にし、愛を確かめ合いました。
一瞬、一瞬が、またとないすばらしい時間でした。
人生のつかの間の時がそこで大切にされています。
そして、ついたての向こう側のあちらのろうそくも、
人々の心を照らし、素直な気持ちを打ち明ける手助けをし、
人生の大切な一瞬を明るく輝やかせているようでした。
こちらのろうそくは、かすかに見えるあちらのろうそくの、
そのすばらしい仕事ぶりを気にしてばかりおりました。
::::::::::::::::::::::::::::
クリスマスイブになりました。
その日、客席を仕切っていた ついたては取り払われ、
広々した大広間になりました。
外は雪が降り積もり、暖炉はますます大きく揺れて燃え、
正装した室内楽団が演奏の準備をしています。
グラスを用意する繊細な音が、あちこちで響きました。
ほの暗い店内にろうそくが次々灯されます。
少しずつお客が入り始めました。
・・・・・・・・その時でした。
一人のウエイターが、燭台をゆっくりと持ち上げました。
こちらのろうそくは、ゆらゆらした火を灯しながら、
大きなアンティークチェストの上に運ばれようとしています。
ふと見ると、大きくて赤々したあちらのろうそくも、
運ばれてこちらにやってきます。
こちらのろうそくは気おくれしました。
あちらはそんな事はおかまいなく、堂々として近づいてきます。
ウエイターがこちらのろうそくを、チェストの上に置きました。
するとあちらのろうそくも、同じように置かれたのです。
こちらのろうそくは、じっと間近で見つめました。
あちらのろうそくも、じっと間近で見つめます。
・・・・・・・・・・要するに、
それは鏡でありました。
::::::::::::::::::
大広間になったレストランはすぐに満席です。
優雅なワルツ、
高級なシャンパン、
口当たりの良い前菜が運ばれました。
お客たちは笑いさざめき、気持ちを共にし、
愛を確かめ合いました。
ノスタルジックなメロディ、
年代物のワイン、
暖かい料理が運ばれました。
一瞬、一瞬が、またとないすばらしい時間でした。
人生のつかの間の時がそこで大切にされています。
ろうろくはあらためて周囲をを照らし、想いました。
人々の心を照らしていたのは、自分自身の光でした。
素直な気持ちを打ち明ける手助けをしていたのは、自分自身の光でした。
人生の大切な一瞬を明るく輝やかせていたのは、自分自身の光でした。
いよいよ深夜が近づき、クリスマスになろうとしています。
楽団は聖なる曲を奏で、
ろうそくは輝いている人々を見つめ、
鏡に写る、輝いた自分自身を見つめました。
雪深く、幸せが満ちた聖夜でした。
:::::::::::
::::::
:::
どうやら2回で完結しました。
楽しんでいただけましたでしょうか?
(*゚ー゚*)
ちと早いけど、泉ウタマロより・・・
メリークリツマス!
( ̄▽+ ̄*)
うふっ。
::::::::::::::::::
大広間になったレストランはすぐに満席です。
優雅なワルツ、
高級なシャンパン、
口当たりの良い前菜が運ばれました。
お客たちは笑いさざめき、気持ちを共にし、
愛を確かめ合いました。
ノスタルジックなメロディ、
年代物のワイン、
暖かい料理が運ばれました。
一瞬、一瞬が、またとないすばらしい時間でした。
人生のつかの間の時がそこで大切にされています。
ろうろくはあらためて周囲をを照らし、想いました。
人々の心を照らしていたのは、自分自身の光でした。
素直な気持ちを打ち明ける手助けをしていたのは、自分自身の光でした。
人生の大切な一瞬を明るく輝やかせていたのは、自分自身の光でした。
いよいよ深夜が近づき、クリスマスになろうとしています。
楽団は聖なる曲を奏で、
ろうそくは輝いている人々を見つめ、
鏡に写る、輝いた自分自身を見つめました。
雪深く、幸せが満ちた聖夜でした。
:::::::::::
::::::
:::
どうやら2回で完結しました。
楽しんでいただけましたでしょうか?
(*゚ー゚*)
ちと早いけど、泉ウタマロより・・・
メリークリツマス!
( ̄▽+ ̄*)
うふっ。