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ここは魔法を売る町。
お猿の電車に乗って、魔法を望む人たちがやってきます。
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この物語は魔法使いと少女の物語です。
1~12章(各章20秒で読了可能)
はじまりはこちらね→魔法を売る町1
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女性が一人、4つ星のついた魔女店に入って来ました。
店の名は・・・
*【輝くボディのあなた】*
「あら、こんにちわ、いらっしゃい」
魔女はクシャクシャの年よりでしたが、
目だけは光っておりました。
「本日もいいお日和で。
で、今回もおっぱいを大きくするんですかい?」
魔女はニヤニヤしながら訊きました。
するとグラマーな女性は答えます。
「あたしさぁ・・・。
この前インスタントでやってもらったじゃん。
あれだとやっぱりダメみたい」
彼女は巨大な自分の胸を両側から押えました。
「なんだか外側向いちゃうのよね」
「そうでしたか~。それはそれは」
魔女は薄ら笑いで言いました。
◆
前回女性はワンコイン豊胸を試したのです。
それは自動販売機に似たものでした。
コインを入れ、ボタンを選ぶと
「ガタ・ガタン!」
下の出口から「バストの型」が出てきます。
客がそれを自分の胸にはめて一晩眠ると・・・
あ~ら不思議!
その形のバストになる魔法でした。
*
・・・ただしインスタント魔法なだけに、
不具合も生じます。
多くの客が次の高額ステップ
【カスタムオーダー・ボインコース】に進むのでした。
*
「それじゃあ・・・」魔女は言いました。
「店の奥で専門の者がご相談に応じましょう~」
女性は案内されて行きました。
◆◆◆◆◆◆◆
魔法の町は有名店が多数あります。
別の店を覗いてみましょう。
ここは魔法使いが営む超・人気店。
*【ラグジュアリーパーフェクトマジック!!】*
超・常連の女性がやって来ました。
誰もが振り向くほどの美女なのです。
そして完璧なスタイルでした。
けれどその表情は暗いのです。
魔法使いはもみ手をして出迎えます。
◆
「いらっしゃいませ。
今日はどのようなご用件で?」
女性はウェーブがきいた美しい髪を
落ち着きなく触りながら言いました。
「あたし・・・ずっとこのお店でいろいろ直してもらったじゃない」
(実はこの女性、容姿のすべてを変えたのでした)
「あたし・・・≪モテる女≫目指したでしょう。
でも路線変更したいの」
女性は真剣な目つきで言いました。
「なんなりと、承ります」
魔法使いは眼力をこめて言いました。
「どのようなご要望でしょうか?」
「あたしね・・・。
≪本当に愛される女≫になりたいの!」
「なるほど、なるほど、」魔法使いは微笑んで答えました。
「当店には天とつながったヒーラーも、
チャネラーも多数ご用意ございますよ。
ムジ~ナ担当員を窓口に、なんなりと相談にお乗りいたします」
これらは目が飛び出るほどの高額でした。
けれども女性は値段は訊かず、
とりあえず相談室に入りました。
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こうして町は魔法の活気に溢れ、
ぞくぞくと魔法の売り買いがなされています。
金貨・銀貨。
希望・渇望。
欲望・野望が行き交いました。
◆◆◆◆◆◆◆
そして、町はずれに一風変わった店があります。
重厚な黒塗りの木の店構え。
他の店のようなきらびやかな飾りはありません。
それどころか看板すらないのです。
重厚な扉がありました。
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( ̄ー ̄)
続きはこちら→魔法を売る町3