izumiutamaro’s blog

泉ウタマロの新しいブログです。よろしくお願い申し上げます。

魔法を売る町2


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ここは魔法を売る町。
お猿の電車に乗って、魔法を望む人たちがやってきます。




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この物語は魔法使いと少女の物語です。
1~12章(各章20秒で読了可能)

はじまりはこちらね→魔法を売る町1
(*゚ー゚*)


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女性が一人、4つ星のついた魔女店に入って来ました。
店の名は・・・
*【輝くボディのあなた】*



「あら、こんにちわ、いらっしゃい」
魔女はクシャクシャの年よりでしたが、
目だけは光っておりました。




「本日もいいお日和で。
で、今回もおっぱいを大きくするんですかい?」
魔女はニヤニヤしながら訊きました。




するとグラマーな女性は答えます。
「あたしさぁ・・・。
この前インスタントでやってもらったじゃん。
あれだとやっぱりダメみたい」
彼女は巨大な自分の胸を両側から押えました。




「なんだか外側向いちゃうのよね」


「そうでしたか~。それはそれは」
魔女は薄ら笑いで言いました。







前回女性はワンコイン豊胸を試したのです。
それは自動販売機に似たものでした。


コインを入れ、ボタンを選ぶと
「ガタ・ガタン!」
下の出口から「バストの型」が出てきます。



客がそれを自分の胸にはめて一晩眠ると・・・
あ~ら不思議!
その形のバストになる魔法でした。







・・・ただしインスタント魔法なだけに、
不具合も生じます。
多くの客が次の高額ステップ
【カスタムオーダー・ボインコース】に進むのでした。









「それじゃあ・・・」魔女は言いました。
「店の奥で専門の者がご相談に応じましょう~」
女性は案内されて行きました。




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魔法の町は有名店が多数あります。
別の店を覗いてみましょう。



ここは魔法使いが営む超・人気店。
*【ラグジュアリーパーフェクトマジック!!】*




超・常連の女性がやって来ました。
誰もが振り向くほどの美女なのです。
そして完璧なスタイルでした。




けれどその表情は暗いのです。
魔法使いはもみ手をして出迎えます。






「いらっしゃいませ。
今日はどのようなご用件で?」



女性はウェーブがきいた美しい髪を
落ち着きなく触りながら言いました。



「あたし・・・ずっとこのお店でいろいろ直してもらったじゃない」
(実はこの女性、容姿のすべてを変えたのでした)



「あたし・・・≪モテる女≫目指したでしょう。
でも路線変更したいの」
女性は真剣な目つきで言いました。



「なんなりと、承ります」
魔法使いは眼力をこめて言いました。
「どのようなご要望でしょうか?」



「あたしね・・・。
≪本当に愛される女≫になりたいの!」


「なるほど、なるほど、」魔法使いは微笑んで答えました。



「当店には天とつながったヒーラーも、
チャネラーも多数ご用意ございますよ。
ムジ~ナ担当員を窓口に、なんなりと相談にお乗りいたします」



これらは目が飛び出るほどの高額でした。
けれども女性は値段は訊かず、
とりあえず相談室に入りました。





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こうして町は魔法の活気に溢れ、
ぞくぞくと魔法の売り買いがなされています。

金貨・銀貨。
希望・渇望。
欲望・野望が行き交いました。






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そして、町はずれに一風変わった店があります。
重厚な黒塗りの木の店構え。
他の店のようなきらびやかな飾りはありません。



それどころか看板すらないのです。
重厚な扉がありました。




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( ̄ー ̄)
続きはこちら→
魔法を売る町3