まんさくの木の下を通りかかった時、
彼女の声が聴こえた。
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*まんさくの花の詩*
私ね、私が大好きなの。
私の花って黄色くて
ちぢれているように見えると思う。
でもそれが気に入っているの。
私の色って、青空に映えるでしょ。
誰もまだ咲いていない真冬に、
私だけが咲くの。
私、花びらを閉じたりしない。
だから星の雫が私たちに降って来る時も、
私は瞳を開けてその雫を見つめられるの。
私には大きな花びらがない。
・・・だから、
私は瞳を閉じないで、
星の雫を受け取るの。
私の詩を聴いてくれてありがとう。
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以上でした。
それではまた。
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ウタマロ詩文の「星の詩」も過去作品にございます。