この物語は1999年に書いた原稿用紙90ページほどの「マングローブの旅」が
原作です。
それは出版化はしておりませんが、それをショートストーリーにアレンジし、
絵本化することを2011年に思いつきました。
さらに日本語+英語両方での構成がおもしろいと考え、現在英語に翻訳中です。 出版先も模索中。
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≪ストーリー概要≫
自分の新天地を目指すマングローブの種が主人公。希望をもって旅立ちますが、そこで人間によって変化した浜辺のありように驚き、失望し、そして・・・・。
生き物や自然をふくんだ、ハートフルでスピリチュアルファンタジーです。
以下一部抜粋いたします。
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その日の夕方、森はとても静かだった。
ホーボウ。 ホーボウ・・・。
鳥がねむけをさそうように低く歌っている。
日中の暑さはなまるいけだるさになって、森の中に残っていた。
みんながうとうとしはじめた時、僕だけが目を大きく開き、海面を見つめた。
―――――― 満潮だった ――――――
「さようなら、みんな。僕は僕の行きたいところへ行きます」
僕は母さんの木から離れ、ポチャリと水面に落ちた。
穏やかな波が僕を運ぶ。
僕はどんどん沖へ出た。
もう、戻ることのない生まれた森に「さよなら」を言う。
遠くからじいさんの木が低い声で歌っているのが聞こえた。
誇りをもって生きろ
誰にも命令なんかされるな
自分のための、自分の人生を探せ
俺たちはマングローブだ
海を養い、大気を癒す
この星の命の源
気高く生きろググーリー
お前はマングローブの子ども
この星の命の源
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現在出版にむけて努力中。
読んで下さり ありがとう。