最後のギフト

その黄色い小鳥が息を引き取った時、
そこは彼の手の中でした。


小鳥は老いた体を去り、
そして・・・自由に羽ばたいて、

彼の肩にとまっていました。
けれども彼には見えません。

小鳥は指をコツコツしました。
けれども彼は感じません。

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それでも深い悲しみの中で、

彼は小鳥からの贈り物を受け取りました。

”あなた・・・” という箱に入っています。

「こんなにも悲しめるあなた」

とういうギフトでした。
「こんなにも愛を注げるあなた」

というギフトでした。
「こんなにも愛おしいと思えるあなた」

というギフトでした。


彼は辛い辛い涙の奥で、
知らない自分を知りました。


それは、１７年共に暮らした黄色い小鳥の、最後のギフトでありました。

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光は降り、愛の形が見えました。

黄色い小鳥、
黄色い小鳥。
ずっと、僕の、手の中に・・・。


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